実際の著作権料の支払い・分配は、文化庁の指定管理団体のみが行なうことが著作権法で決められている。各指定管理団体はそれぞれ著作権使用料規程を定めており、使用者はそれに則って使用料を払うことになる。じつは、マルチメディアでの映像コンテンツ再利用などにあたって、現場レベルでもっとも問題になるのは、この使用料規程であったりする。急激に普及が進んだマルチメディアへの対応は、各団体で遅れていた。たとえばCDROMなどは、その使用料規程にきちんとした定義がなかったため、暫定的に「ビデオグラムに準じる」という解釈で、JASRACなどの指定団体へ印税が支払われていた。メーカーによっては、結論が出るまで一切、支払いを行なわなかったともいわれる。しかし、それも1998年から事情が変わりつつある。管理団体だけでなく、政府審議会で関係団体の意見交換を何度か行なった結果、インターネットやCDROM、DVDタイトルの使用料規程が定められつつある。各団体ではテレビ、映画、ビデオグラムなどでの使用料規程を、そのメディアの定義を明文化したうえで定めている。マルチメディアに関する事項は主に「ビデオグラム」で対応していることが多い。その例を団体別にあげてみるので、参考にしてもらいたい。(ASRAC)『著作物を録音し、ビデオグラム(ビデオテープ、ビデオディスクなどに映像を連続して固定したものであって、映画フィルム以外のものをいう。(以下省略)』(日本脚本家連盟・日本シナリオ作家協会)『個人利用を目的として市販されるビデオグラム(ビデオテープ又はビデオディスクに影像を連続的に固定したもの、A以下省略)』(日本映画監督協会)『映画のビデオ複製物=テープ、ディスクおよび将来実用化される類似のもの(以下省略)』(それぞれ、団体規定より抜粋)しかし、CDROMのように映像を切り刻んで使うメディアの場合は、純粋にビデオグラムといっていいのかどうか、いまだ曖昧な部分が数多く残されている。JASRACでは、映画・ビデオグラムでの音楽使用料はキューシートに苓づいて秒単位で算出されるケースもあるが、映像の使用に関しても同じ処置がとられるケースもあるのか、それとも制限時間内での使用料金を徴収するかなど、調整すべき点は多い。オレンジ・アンド・パートナーズの社長、デザイン大学の講師の顔をもつ小山薫堂さんがオリジナルストーリーで映画化した『FURUSATO-宇宙からみた世界遺産』。日本、エジプト、ニュージーランドが舞台。
[参考]
小山薫堂のメッセージ